Bigbeat 2021.06.24 タイ・ASEANのマーケティング・プレイス 『JRIT ICHI(市)』 への挑戦

前回の代表濱口のコラムにも登場した、「Think Local & Go Global!」のテーマ。
2021年、ビッグビートの新たな挑戦の軸となっているのも、この言葉です。

6月より、「JRIT ICHI(市)」という新しいプロジェクトが立ち上がりました。
東京のビッグビート、バンコクの Bigbeat Bangkok の2社が共同で進めているプロジェクトで、タイ・ASEANへの進出を計画している日本のITソリューションのためのマーケティング・プレイスとして、今後拡大を続けていきます。

なぜ今、この「JRIT ICHI(市)」を立ち上げるに至ったのか。このプロジェクトが目指す未来とは…?
新たな挑戦の中心にある JRIT ICHI の裏側を、プロジェクトの責任者である Bigbeat Bangkok Co.,Ltd. CEO, Managing Director の金子と、東京側の企画統括を行うビッグビート アカウントディビジョンの福安にインタビューし、その想いを紐解きました。



(左)Bigbeat Bangkok Co.,Ltd. CEO, Managing Director 金子 秀明 /(右)株式会社ビッグビート アカウントディビジョン 福安 由子

 

タイ現地で見えた課題から始まった「JRIT」

そもそも、「JRIT ICHI(市)」とは、一体何なのでしょうか?
まずその名称から見ていきましょう。

JRIT」(Japan Recommend IT)は「日本のITソリューションでタイ・ASEANのデジタルトランスフォーメーションを加速させていく」ことを目的としています。その背景には2018年からバンコクでのビジネスをスタートさせた金子が、現地の日系企業と相対して感じた課題がありました。

「タイでは、2017年より『タイランド4.0』という国家プロジェクトが始まっており、デジタルトランスフォーメーションによって産業構造を高度化させようという動きがあります。2018年にバンコクに移ってきた当時から、日本のIT企業にとって大きな市場開拓が見込めると感じていました。しかし、現地で日系企業にお話を伺ったところ、タイの現地企業へのアプローチがうまくいっておらず、同じ日系企業を顧客としているケースが多々見られました。これではせっかくのチャンスをうまく活かしきれない。我々に何かできることはないかと考え始めたのです。」(金子)

2019年にタイで行われた「CEBIT ASEAN Thailand」というBtoBのITソリューションが並ぶ世界最大級展示会の中で、タイのユーザー向けに日本のITソリューションを伝えるべく、初めて「JRIT」の名称でパビリオンを企画しました。その後も3年にわたって、様々な展示会のパビリオンやオンラインイベントの形式でJRITの活動を続ける中で、新たなアプローチが必要だと気づくようになりました。



「COVID-19の影響から、タイでもオンライン展示会が開催されるようになりました。オンラインでのコミュニケーションにより一層の可能性を感じるようになった一方で、単発のイベント形式だと期間中に一度訪れて終わり、となってしまいます。一歩踏み込んでビジネスに活かせるようにするためには、ひとつのコミュニティのような場を作るべきだと感じました。」(金子)

タイにも多くの活気ある「市場」があります。多くの人が集まり、単に品物の売買だけではなく、地元の馴染みの客や近くの店の人たちとの会話の中で様々な情報交換がなされるコミュニティとも言えます。この市場のように、タイ現地の人たちに向けて日本のITソリューションを紹介するにとどまらず、日常的に活気ある話がされている場所をつくりたい。そうした想いから、「JRIT ICHI(市)」は生まれました。

 

「マーケティング・プレイス」としてのJRIT ICHI

タイで日系企業のマーケティング支援を行い、また自身が単身でタイでのビジネスを始めた経験から、金子は「海外でのビジネスを成功させるためには、まずはマーケティングを重視すべきだと感じる」と語りました。

「海外進出に成功している欧米のグローバルIT企業は、まずマーケティングから入り、現地の状態を理解して選ばれるための仕組みづくりに投資しています。一方で、同じく海外進出をする日本のIT企業の場合、まずどう営業するかを中心に考える企業が多いように感じます。その場合、どうしても営業のしやすさから在タイの日系企業中心に偏り、現地企業へうまく展開ができない結果に陥りやすいのです。日本のIT企業がタイ現地の人たちと接点を持ち、ソリューションの紹介だけではなく現地の生の声を知ることができる『マーケティング・プレイス』として、JRIT ICHIを広げていきたいと強く感じています。」(金子)

Bigbeat LIVEをはじめ、これまでもビッグビートが主張してきた、マーケティングの可能性。これは、日本国内に限った話ではありません。COVID-19によってオンラインで商談をする機会も増え、今いる場所にとらわれずにビジネスをスケールさせられるようになりました。タイ・ASEANでのビジネスも同様で、現地に拠点がない状態でも、自社のサービス・ソリューションが現地の人たちから選ばれるようにするためのアクションを仕掛けることができます。だからこそ今、ビッグビートではマーケティングとともに、「Think Local & Go Global!」をあらためて掲げているのです。

 

垣根を超えたプロジェクトチームへ

JRIT ICHIのプロジェクトは、日本側とタイ側が密接に連携しなければ成功はありません。部署や国を越えてのプロジェクトチームの編成で、東京側の企画統括に立った福安は「これまでのJRITと比較して、JRIT ICHIは社内で関わるメンバーが最も多いプロジェクトになっている」と話しました。

これまでのJRITでは、主に東京側からは2~3名、バンコク側では金子と、少数でプロジェクトチームを組むことがほとんど。しかし、今回のJRIT ICHIでは東京側では福安を中心に、海外の案件にチャレンジしたいと熱意を持って入社した1年目の青木・2年目の越膳といった若手社員や、バンコク側から金子と現地のスタッフ2名が加わり、定例ミーティングが行われてきました。

「JRIT ICHIは自社で前例のないプロジェクトで、部署を横断して若手のスタッフとともに進めていくこと自体が、私にとっての一つの挑戦でした。東京・バンコクで密にミーティングを行っていましたが、日本側もタイ側もお互いに英語が第二言語なので、伝えたいことが伝わらない場合もありました。特にタイ市場への理解度を合わせることが重要だと考えていたので、お互いが理解し、納得できるまでミーティングを重ねました。プロジェクトチーム全員がお互いを尊重し、このプロジェクトを成功させたいという思いを持っています。」(福安)


プロジェクトメンバーでの打ち合わせにて。国を越えてのプロジェクトに全力で挑んでいます。

部署を越え、国を越えて、様々なメンバーが関わるJRIT ICHI。今後、タイ現地のユーザーや日本の出店社が増えていくにつれ、さらに大きなプロジェクトとして、ゆくゆくはビッグビートの事業の一つの柱となっていく未来を感じさせます。


今年の4月には海外留学・在住経験のある新卒社員2名が、5月・6月には立て続けに3名の外国人スタッフが入社しました。彼らも皆、海外の案件やプロジェクトに関わってみたいという期待を持っていることからも、社内のグローバル化もますます加速していくことでしょう。JRIT ICHIを中心に、社外・社内ともに「Think Local & Go Global!」の変化に向かっているのです。
新しい挑戦は、まだ始まったばかり。これからもその奮闘の模様を、お届けしていきます。
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