Bigbeat 2026.06.26 ビッグビート×ICHI mediaが仕掛ける「製造業BtoBマーケティング」の新潮流

こんにちは、ニシタイ編集部です。
最近ビッグビート周辺では、6月のVIMF出展や「Bigbeat Vietnam」設立発表からちょうど1周年など、ベトナム界隈がにぎわっています。
※ベトナムオフィス立ち上げに関する記事はこちら

若い平均年齢や高い経済成長率を背景にベトナムが熱い視線を集める中、一方で長年東南アジアにおける日系企業の最大拠点として成熟してきた「タイ」市場は今、どうなっているのでしょうか? 

ビッグビートは、約10年前に『Think Local & Go Global !』を掲げ、2018年にはタイにバンコクオフィスを設立。
※創業者ハマロ氏のオモイはこちら
紆余曲折ありながらも、現在は日本側でも「ASEAN推進営業部」を中心に日系企業の現地マーケティングを支援し続けています。

そんな中、つい先日タイに進出している(あるいはこれから進出したい)日系製造業企業向けに、あるウェビナーが開催されました。
実はこのウェビナー、単なる一過性のイベントではありません。タイ現地でBtoBマーケティングを牽引するビッグビートの関連会社「ICHI media(イチメディア)」と、日本のASEAN推進営業部がタッグを組み、タイにおける日系企業のビジネス支援を両社でさらに加速させていくための「大きな足がかり」だったのです。

 

ICHI mediaとは

さて、ウェビナーのお話の前に、今回タッグを組んだICHI mediaとASEAN推進営業部についてご紹介します。
ICHI media(ICHI media Co., Ltd.)は、タイ進出を目指す(あるいは進出している)日系のIT・テック企業に特化したBtoB専門のマーケティングエージェンシーです。2021年の設立以来、現地の市場に合わせたデジタルマーケティングやプロモーション支援において、確かな実績と知見を積み上げてきました。
現在は7名のメンバーで活動しており、BtoBマーケティング支援事業に加えて、タイのビジネスパーソン向けに最新IT・DX情報を発信する自社メディア「ICHI media」の運営も行っています。
※ICHI mediaが運営する情報サイトはこちら→https://ichi-media.com/



登録読者25,000人におよぶICHI media。DXに関する様々なナレッジコンテンツを発信している


 

日本とタイを繋ぐ架け橋に。サイさんの挑戦

一方、今回のプロジェクトを日本側から牽引しているのが、ビッグビート ASEAN推進営業部 マーケティング担当のサイさんです。
ASEAN推進営業部は、日本からベトナムやタイをはじめとするASEANへ進出する日系企業に向けて、マーケティング支援を行っています。
サイさんはタイ出身。2年前ビッグビートへ転職するために母国を離れて来日しました。
彼女のミッションは、ASEAN市場に進出済み、あるいはこれから進出を計画している日系企業からのご相談、案件のお引き合いを創出して営業チームへ繋ぐことです。
その第一歩として、ASEAN特化型WEBサイトをゼロから構築。多彩なコンテンツを地道に発信し続けた結果、今では展示会やビジネスに関する具体的な相談が着実に舞い込むようになりました。 
※ビッグビート ASEANサイトはこちら

懸命に蒔いた種が芽吹き始めた今、サイさんはこう語ります。 
 「日本企業のタイ進出を支援することは、タイの人々の雇用創出など母国の利益に直結します。タイと日本の『橋渡し役』として、直接マーケットに関わりながら母国に貢献できると思うのです」



サイさんが立ち上げたビッグビートASEAN特化型WEBサイト


 

なぜ今、日本とタイが手を組むのか?協業の裏側にある「相乗効果」

順調に活動を続ける両社が、なぜ今タッグを組んだのか。そこにはタイ市場に対する共通の強い思いがありました。 
これまでIT・テック企業の支援に特化してきたICHI mediaですが、さらなる進化を目指し、タイの巨大市場である「製造業」へも支援の幅を広げる決意を固めます。そこで強力なパートナーとなったのが、製造業のBtoBマーケティングノウハウを長年蓄積してきた日本のビッグビートでした。 

ビッグビートの「戦略ノウハウ」と、ICHI mediaの「タイ市場への深い理解とローカルでの実行力」。この2つを掛け合わせれば、これまでよりずっと幅広い支援ができるはず。そんな思いから、国境を越えた協業プロジェクトがスタートし、「まずはタイの日系製造業のみなさんに、私たちができることを知ってもらおう」と企画した第一弾が、前述のウェビナーだったのです。 

 

運命的な出会いから始まった、KOBELCO South East Asiaの挑戦

ウェビナーでは「機能がないなら、自分が作ればいい ~IT担当者がKOBELCOのタイ市場開発を動かすまで~」と題し、 KOBELCO(神戸製鋼所)のタイ現地法人「KOBELCO SOUTH EAST ASIA(以下KSEA)」の糸数さんが登壇。聞き手を務めたのはICHI mediaの責任者、チャーリーこと金子秀明さん。
東南アジア最大級の金属加工・工作機械の国際見本市「METALEX(メタレックス)」出展に向けた意思決定のリアルと奮闘劇が、赤裸々に語られました。
同社の出展をマーケティングパートナーとして支えるICHI mediaですが、出会いのきっかけはWebサイトへの1通のお問い合わせでした。初出展に向けた協力会社を探して糸数さんが周囲に相談したところ、偶然にも2つのルートから「ICHI media」の名前が。まさに、これまでの地道な活動が引き寄せた運命的な出会いでした。 


ウェビナーの告知バナー。左上にはビッグビートとICHIのロゴが。

 

「ブース施工会社」ではなく「マーケティングパートナー」として

3社競合のコンペとなった本案件。他社が「どんなブースを建てるか」という施工提案に留まる中、ICHI mediaは「展示会でどんな課題を解決し、何をゴールにするか」という戦略ストーリーを提示しました。
名刺を集めて終わりではなく、事前集客から事後のフォローまで一気通貫で戦略を立て、確実な商談へ繋げる。このBtoBマーケティングの本質的な姿勢がKSEAの課題と見事にマッチし、受注へと至ります。
先日のウェビナーのメインテーマは、この出会いから始まった「リアルな奮闘劇」です。
登壇した糸数さんは、いちIT担当者としてタイに赴任し、Webサイトすらない状態から手探りでマーケティング機能を立ち上げました。METALEX出展もその一環だったものの、そこには社内メンバー間の意見の摩擦もありました。
しかし糸数さんは「摩擦を避けずにすべて受け止める」というスタンスでディスカッションを重ね、最後はある種の強引さをもって熱意で押し切ったと言います。この熱い挑戦を、裏側で現場の要望とバランスをとりながら二人三脚で形にしていく。それこそが、ICHI mediaの「マーケティングパートナー」としての伴走でした。
実は「METALEX」への出展は11月の本番に向けた現在進行形のプロジェクト。ウェビナーでお届けしたのは、まさにそのリアルタイムなドキュメンタリーでした。

 

タイビジネスの常識が変わる:「減りゆく日本人」と「進む権限委譲」

今回、このウェビナーを「最初のアクション」として仕掛けた背景には、ビッグビートとICHI media、両社の協業によって「タイ市場で悩む日系製造業の成功事例をもっと生み出したい」という強い狙いがありました。
今、タイにおける日系企業のビジネス環境は大きな転換期を迎えています。日本人の労働許可証(ワークパーミット)が減少しているというデータもありますが、これは決して「日系企業の衰退」を意味するものではありません。
むしろ、長年日系企業がタイで培ってきたビジネスが現地に深く根付き、タイ人スタッフが自ら意思決定を下せる「権限委譲」が進んだポジティブな変化なのです。
現在では、展示会出展や業者選定などの意思決定の多くはタイ人スタッフが担っており、彼らは任されることにより非常に高いモチベーションとアンテナを持ってビジネスを動かしています(実際にICHI mediaにも、大手日系企業の現地タイ人担当者からの問い合わせが増えています)。

 

これからのタイ市場を開拓する日本企業へ伝えたいこと

激変するタイ市場において、これから進出・開拓を目指す日系企業へ両社が強く訴えたいのは、「営業だけでなく、マーケティング機能(予算と人)もセットで現地に置くこと」の重要性です。 
「日本人の営業力」だけで通用した時代は過ぎ、意思決定の主役はローカルへと移りつつあります。現地の市場を理解し、現地の言葉でマーケティングを仕掛けていく機能を置くことは不可欠です。
もし日本からマーケティング人材を派遣するのが難しければ、市場をよく知るタイ人のマーケターをチームに迎え、対等なパートナーとして任せていく。そんな組織作りこそが、これからのタイビジネスを成功に導く明るい道筋となるはずです。

 

最後に:国境を越えたワンチームで、タイの未来を切り拓く

今回のウェビナーは、タイ現地の方々にも届けるべく、タイ語へのローカライズや編集作業が進められています。主導しているのは、ビッグビート ASEAN推進営業部のサイさんと、ICHI mediaのタイ人スタッフたちです。日本とタイのメンバーが直接繋がり、国境を越えてひとつのプロジェクトを形にしています。

時代は確実に変わっています。しかし、どれだけ変化しても「お客様の課題にとことん伴走し、一緒に成果を出す」という、私たちのBtoBマーケティングに対する情熱は変わりません。
 ICHI mediaとビッグビート ASEAN推進営業部は、これからもワンチームとして、現地の仲間たちとともに、タイビジネスの新しい未来を創っていきます。 
ニシタイ編集部は今後の彼らの挑戦を引き続き追いかけていきます。



ビッグビート ASEAN推進営業部とICHI mediaのメンバー。一番左から、
ビッグビート ASEAN推進営業部 サイさん、ICHI media Noonさん、ビッグビート ASEAN推進営業部 片浦さん、ビッグビート 代表取締役 大滝さん、ICHI media Karnさん(前列)、ICHI media Kanさん、ICHI media Tonさん




ビッグビート大滝さんからICHI mediaのメンバーへメッセージ



なごやかな雰囲気で親睦を深める両社メンバー。ここからタイビジネスの未来が生まれる
(一番奥の男性はICHI media責任者のチャーリーさん)

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