社長コラム 2023.10.31 砂利道も歩けばそこが未来になる

『Think Local & Go Global !』という考え方を唱えて、Bigbeat号の運行の指針としたのは2016年のことです。

会社経営は20年を経て、業績は絶好調!とまではいかないなりにも、毎年黒字の決算書を税務署に提出できて、かつ共に働く仲間も少しづつ増えていた頃でした。

当時世間は、我々の広告業界のトップ企業で起きた悲しい出来事をきっかけに『働き方改革』という大変大きな風が吹き始める頃です。


Think Local & Go Global ! の意味は、そのまま訳せば『地域を考え、グローバルに行動しよう!』みたいな感じのニュアンスですが、実は私の意図は少し違います。

グローバル』とは 国の外 だけを意味するのではなく、ネット、デジタルでつながっている世界 も意味します。

ローカル』は 自分が住んでいる地域 と言う意味だけではなく、デジタルの対義語であると考える LIVE つまり 自分が置かれているリアルな状況 も意味します。


2020年からのコロナ禍でこの思いは益々強くなりました。

世界中、どこにいてもつながる時代。だからこそ『自分の居場所、なぜここにいるのか?』をしっかり考えることが大切だと思うのです。

そして、今いる場所を大切に思い大好きになるためにも、外と繋がっていくことです。




代表者(私)がまともに英語を話せない割には、当社は創業当初よりグローバルのビジネスにチャレンジしています。

広告会社の場合、何を持ってグローバルというかの定義は定かではありませんが、

●アメリカやヨーロッパの企業とのお取り引き
●中国はじめ海外での展示会やイベントの制作への挑戦
●世界規格を推進する日本事務局の運営

など、海外企業や団体との取引を数多く経験して参りました。


創業間もない1998年には、当社初の海外ブランチをハワイ、ホノルルに開設しました。

このオフィスは場所だけは超一流のワイキキトレードセンターにあったのですが、オフィスに窓が無く閉塞感満載のオフィスだったのが印象的です。


(オフィスからこんな景色がみたかった)

そこで『ALOHABEAT.COM』というWEBサイトを企画運用しました。

これは1〜2ヶ月程度、目的を持ってハワイに滞在する人をターゲットにコンドミニアムや各種学校の紹介などを狙ったものでしたが、時代よりちょっと早すぎたことと(苦笑)2001年の911の影響も大きく、2002年に撤退しました。

3000万円ほど投資したビジネスを、2000ドルほどで手放した苦い思い出です。


こういったチャレンジの数々ももちろんグローバルビジネスの一環ではあったと思いますが、『Think Local & Go Global !』 の考え方のもとは 国が違う人たちと一緒に働いて、新しい価値や未来を創っていく というところにあります。

それにより、大きく言えばその国に貢献し、世界にも貢献し、そして何より私たち(日本という意味ももちろん)の未来をよりよくすることです。

具体的にBigbeatでは、東京オフィスで外国籍の仲間を採用して一緒に働くこと、そしてもう一つは私たちが国外に出てオフィスを作り、そこで現地の人を採用して共に働くことを進めています。

2018年には、バンコクにオフィスを立ち上げました。こちらは長年Bigbeatをともに経営してきた当時の営業責任者が、文字通りの片道切符で飛びました。

タイ人の人たちと一緒に働き、お互いの文化や価値観を共有してより良い未来を創造していく、と文字にすれば簡単ですが、実際は途方もなく難しいチャレンジを続けております。


(バンコクにて)


2023年10月には、ホーチミンの会社と提携してオフィスを開設しビジネスを開始しました。


(ベトナムのパートナー V-Contractorのフイさんと)


当社は、この『Think Local & Go Global ! 』をキーワードに

●日本独特の下請け、孫請けのような多重構造、ピンハネ的商習慣に加わらないこと
●マーケティングで経営を変えること、つまり自社は誰の何の役に立つのかをはっきりさせること
●そして海外の人と一緒に働き、海外特にASEAN各国での案件を増やすこと

大きくはこれら3点を経営の中心においてやっております。


先日、全社会議の場でバンコクオフィスの社長が、ASEANでのビジネスの現場について『砂利道を懸命に敷いているようなものだ!』と表現していました

確かにそんな感じそんな感じなのでしょう。しかも赤道近く、炎天下の砂利道敷きです。

『砂利道にしちゃあ随分高いね(投資コストという意味で)』なんて茶化しておきましたが(笑)

ちょっと先の未来、遅くても2050年頃には、ASEAN各国の主要都市のBigbeatオフィス内で
『うちのオリジナル(創業場所)はどこだっけ?ジャカルタ?あ、トキオね!』
みたいな会話がされる予定です。

いつ頃誰がどんな思いで敷いたきた砂利道かなど、全く想像できないくらい立派になったビジネスストリートのもとで!

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