Bigbeat 2023.08.10 青年エンジニアと哲人の物語 後編:未来を担う君たちへ
広告会社Bigbeatの片隅で開発されるWebシステム周辺のお話を、物語形式で全3回にわたってお届けします。
青年エンジニア……加藤。新卒入社5年目。半年前に営業からエンジニアに転身
哲人……西田。加藤の上司。還暦のベテランエンジニア
山﨑……イベント事務局チームのリーダー。西田をよく知る人物の一人
(この物語は事実をもとに構成したフィクションです)
関連記事:
前編 青年エンジニアと哲人の物語:何のためにつくるのか
中編 青年エンジニアと哲人の物語:7082-見えないものの意味を知る
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Bigbeatのオフィスで、加藤は眉間にしわを寄せてモニタ画面をみつめていた。西田は、今日は在宅勤務をしている。
考えごとをしたいときと雨が降ったとき、西田は会社に来ない。家に籠って早朝からシステムのことを考えているらしい。
ある雨の日、西田がいない隙に加藤はイベント事務局チームの山﨑に話しかけた。
加藤「山﨑さん、西田さんて何者なんですかね。このチームにきて半年、西田さんの沼にはまりそうです」
山﨑「やっと気が付いた?(笑)」
西田のシステムを一番間近で見てきたのが、イベント事務局チームだ。
ビジネスイベントにはたくさんの人が関わり、開催をする際には膨大な情報を整理して的確に扱う必要がある。
イベント事務局が、その情報のハブとなる。主催者だけでなく、協賛社、講演者、申込者から必要な情報を受け取り、それぞれの担当者と共有し、開催日に向けて準備を円滑に進めるサポートをするのが役割だ。
山﨑「西田さんもシステムも、目立たないけど本当凄いでしょ」
加藤と山﨑の会話に、いつしか近くの事務局メンバーも加わっていた。
「B-Squareのシステムはイベントに参加する人と管理する私たちにも優しいからスキ」
「クライアントに『リアルタイム視聴人数』の表示をすごく喜んでもらえたことがあります!」
「B-Circleを便利に思っていてくれたクライアントも多いですよね」
(B-circleは、協賛管理システム。イベント運営に必要なシステムは他にもいろいろと開発している)
「西田さんのシステムはソースが美しいって、コーダーやエンジニアの方が言っていました」
「他のシステムをいじったときに感じたんですけど、B-Squareはレスポンス早いですよね」
気が付けば営業も参加していた。
「イベントの設計や体制をシステムに合わせなくて良い、システムが合わせてくれるよね」
「他のシステムをみると、だいたい何かに特化してその分制約があるものも多い。B-Squareは『あ、それできますよ』って言えるのがすごい」
「これはしない、というこだわりもいい」
「西田さんて冷たいように感じるけど、それもちゃんと理由があって行動している」
「いないから言うけど、求められることをやり続ける『生涯、いちエンジニア』ってカッコ良すぎ」
さらに加藤が「名言も多いですよね」というと、あちこちから声が上がった。
「難しいと思ってそこで諦めたらそれ以上出来なくなる、って言われてから努力してます」
「新たな着想は普段の何気ない会話から生まれるんだって」
「在宅勤務でもいいのになんで出社するのか聞いたら、『キミみたいな若手と話すためだよ』って」
他にも、iPhoneにカバーを付けないのはSteve Jobsへ敬意を払っているかららしいとか、もう存在自体が哲学だとか、でも昔はよくハマグチくんと一緒に学校をさぼっていたらしいとか、本人がいないのをいいことにあれやこれやと盛り上がった。
(かつての濱口と山崎と西田)
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加藤は不思議だった。西田くらいのエンジニアだったら、引く手あまたで他にも好条件の選択肢があるはず。毎年新卒の営業に同じことを説き続け、何度も「ログインっていうのはね」みたいなことから教えている西田。そんな西田が働く場所としてBigbeatを選んで、いまも働き続けているのはなぜか。
加藤「西田さんは、なんでビッグビートにいるんですか」
西田「すごい自由やき。つまり、つくりたいものをつくれる。エンジニアにそんな環境はなかなかない」
エンジニアの働き方も多様化している。事業会社、SIer、SES、フリーランス。雇用形態も様々で自分の価値観やキャリアプランに合わせてスタイルを選べる時代だ。問題から課題を見つけて開発しようというやり方もあれば、すでに決まったものの一部を担う仕事もある。
そしてエンジニアの働く環境は、多重下請け構造の最下層であることも多い。何のためにそのプログラムを書いているのかわからないなんてことも起こりうる世界だ。
西田「自分がいいと思うものをつくりたいと思わんか?」
西田は今、自分で納得のいくものをつくりユーザーにも満足してもらっている。自分のペースで自分がつくりたいものにも取り組んでいる。だから、ここにいるのか、と加藤は思った。
(自分がいいと思うCMSをつくったという西田。このCMSはニシタイ編集者にも好評だ)
加藤「どうしたらいいエンジニアになれますか?」
西田「さあ、どうやろう」
加藤「西田さんが引退したら、僕はどうしたらいいでしょう」
西田「そのときに、何が必要なのか考えればええよ」
加藤「何年くらいやれば一人前になれますか」
西田「んん。3年ばあか?1年目は全部初体験。2年目は再経験しながら自分のものにする時期。3年目になると誰に頼らなくても自分のチカラでできるようになる。まあ今はまず案件に慣れるところからやね」
西田「ぼちぼちでええき、新しいもの、つくってみれば」
エンジニアとしての未来を案じ、その不安を少しでも解消したい気持ちで矢継ぎ早に質問する加藤に、西田は落ち着いた声でそう言うのだった。
ずっと考え続けて引き出しを増やすこと。そしてみんなの困りごとを解決して効率よくゴールにたどり着くために、知恵を絞って行動すること。自分が創りたいと思うものを創れるしあわせ。西田は一つひとつを細かく語ることはないが、その背中から、その仕事から、加藤は大事なことを学んでいた。
--
おまけ
西田は、かつてBigbeatでもバンドを組んでいたらしい。ボーカルとギターが喧嘩して活動休止中だという。加藤はその雄姿を見たことがない。中学からの同級生である濱口からプロを目指していたなんて話も聞いた。
加藤「ニョクマムズでしたっけ。再結成しないんですか」
西田「解散はしてないけんど、いまベースもおらんし。もう肩、あがらんし」
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青年エンジニア……加藤。新卒入社5年目。半年前に営業からエンジニアに転身
哲人……西田。加藤の上司。還暦のベテランエンジニア
山﨑……イベント事務局チームのリーダー。西田をよく知る人物の一人
(この物語は事実をもとに構成したフィクションです)
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前編 青年エンジニアと哲人の物語:何のためにつくるのか
中編 青年エンジニアと哲人の物語:7082-見えないものの意味を知る
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Bigbeatのオフィスで、加藤は眉間にしわを寄せてモニタ画面をみつめていた。西田は、今日は在宅勤務をしている。
考えごとをしたいときと雨が降ったとき、西田は会社に来ない。家に籠って早朝からシステムのことを考えているらしい。
ある雨の日、西田がいない隙に加藤はイベント事務局チームの山﨑に話しかけた。
加藤「山﨑さん、西田さんて何者なんですかね。このチームにきて半年、西田さんの沼にはまりそうです」
山﨑「やっと気が付いた?(笑)」
西田のシステムを一番間近で見てきたのが、イベント事務局チームだ。
ビジネスイベントにはたくさんの人が関わり、開催をする際には膨大な情報を整理して的確に扱う必要がある。
イベント事務局が、その情報のハブとなる。主催者だけでなく、協賛社、講演者、申込者から必要な情報を受け取り、それぞれの担当者と共有し、開催日に向けて準備を円滑に進めるサポートをするのが役割だ。
山﨑「西田さんもシステムも、目立たないけど本当凄いでしょ」
加藤と山﨑の会話に、いつしか近くの事務局メンバーも加わっていた。
「B-Squareのシステムはイベントに参加する人と管理する私たちにも優しいからスキ」
「クライアントに『リアルタイム視聴人数』の表示をすごく喜んでもらえたことがあります!」
「B-Circleを便利に思っていてくれたクライアントも多いですよね」
(B-circleは、協賛管理システム。イベント運営に必要なシステムは他にもいろいろと開発している)
「西田さんのシステムはソースが美しいって、コーダーやエンジニアの方が言っていました」
「他のシステムをいじったときに感じたんですけど、B-Squareはレスポンス早いですよね」
気が付けば営業も参加していた。
「イベントの設計や体制をシステムに合わせなくて良い、システムが合わせてくれるよね」
「他のシステムをみると、だいたい何かに特化してその分制約があるものも多い。B-Squareは『あ、それできますよ』って言えるのがすごい」
「これはしない、というこだわりもいい」
「西田さんて冷たいように感じるけど、それもちゃんと理由があって行動している」
「いないから言うけど、求められることをやり続ける『生涯、いちエンジニア』ってカッコ良すぎ」
さらに加藤が「名言も多いですよね」というと、あちこちから声が上がった。
「難しいと思ってそこで諦めたらそれ以上出来なくなる、って言われてから努力してます」
「新たな着想は普段の何気ない会話から生まれるんだって」
「在宅勤務でもいいのになんで出社するのか聞いたら、『キミみたいな若手と話すためだよ』って」
他にも、iPhoneにカバーを付けないのはSteve Jobsへ敬意を払っているかららしいとか、もう存在自体が哲学だとか、でも昔はよくハマグチくんと一緒に学校をさぼっていたらしいとか、本人がいないのをいいことにあれやこれやと盛り上がった。
(かつての濱口と山崎と西田)
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加藤は不思議だった。西田くらいのエンジニアだったら、引く手あまたで他にも好条件の選択肢があるはず。毎年新卒の営業に同じことを説き続け、何度も「ログインっていうのはね」みたいなことから教えている西田。そんな西田が働く場所としてBigbeatを選んで、いまも働き続けているのはなぜか。
加藤「西田さんは、なんでビッグビートにいるんですか」
西田「すごい自由やき。つまり、つくりたいものをつくれる。エンジニアにそんな環境はなかなかない」
エンジニアの働き方も多様化している。事業会社、SIer、SES、フリーランス。雇用形態も様々で自分の価値観やキャリアプランに合わせてスタイルを選べる時代だ。問題から課題を見つけて開発しようというやり方もあれば、すでに決まったものの一部を担う仕事もある。
そしてエンジニアの働く環境は、多重下請け構造の最下層であることも多い。何のためにそのプログラムを書いているのかわからないなんてことも起こりうる世界だ。
西田「自分がいいと思うものをつくりたいと思わんか?」
西田は今、自分で納得のいくものをつくりユーザーにも満足してもらっている。自分のペースで自分がつくりたいものにも取り組んでいる。だから、ここにいるのか、と加藤は思った。
(自分がいいと思うCMSをつくったという西田。このCMSはニシタイ編集者にも好評だ)
加藤「どうしたらいいエンジニアになれますか?」
西田「さあ、どうやろう」
加藤「西田さんが引退したら、僕はどうしたらいいでしょう」
西田「そのときに、何が必要なのか考えればええよ」
加藤「何年くらいやれば一人前になれますか」
西田「んん。3年ばあか?1年目は全部初体験。2年目は再経験しながら自分のものにする時期。3年目になると誰に頼らなくても自分のチカラでできるようになる。まあ今はまず案件に慣れるところからやね」
西田「ぼちぼちでええき、新しいもの、つくってみれば」
エンジニアとしての未来を案じ、その不安を少しでも解消したい気持ちで矢継ぎ早に質問する加藤に、西田は落ち着いた声でそう言うのだった。
ずっと考え続けて引き出しを増やすこと。そしてみんなの困りごとを解決して効率よくゴールにたどり着くために、知恵を絞って行動すること。自分が創りたいと思うものを創れるしあわせ。西田は一つひとつを細かく語ることはないが、その背中から、その仕事から、加藤は大事なことを学んでいた。
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おまけ
西田は、かつてBigbeatでもバンドを組んでいたらしい。ボーカルとギターが喧嘩して活動休止中だという。加藤はその雄姿を見たことがない。中学からの同級生である濱口からプロを目指していたなんて話も聞いた。
加藤「ニョクマムズでしたっけ。再結成しないんですか」
西田「解散はしてないけんど、いまベースもおらんし。もう肩、あがらんし」
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