マーケティング 2023.05.25 ノベルティにも、物語を。

Q:これは一体なんのサービスを提供する企業のノベルティでしょうか



ビジネスに、物語を。
そんなことをタグラインで謳う広告会社が、4月末にビッグサイトで開催された「Climbers 2023 Climbers Startup JAPAN EXPO」というイベントに出展しました。
スタートアップ企業および、スタートアップ向け業務サービスを扱う企業が一堂に会するSansan社主催のイベントです。
いつも展示会などへ出展する出展企業を支援する側のビッグビートが、はじめて“出展する側”としてイベントに参加したとのことで、そこにはいったいどんな物語があったのでしょうか。

まだ新しい、ビッグサイト南館で開催された「Climbers 2023 Climbers Startup JAPAN EXPO」。
新しいビジネスの提案や、未来を垣間見るような最先端のサービスを扱う企業も多く、会場内は、熱気と活気にあふれています。
そんな中で、ビッグビートのブースは、というと・・・?
ありました。他ブースにも引けをとらない盛り上がりのようで、多くの来場者が足を止めてくださっていたようでした。



今回のイベント、よくあるしっかりとしたブース造作を作り込んで・・・という形ではなく、パネルとパテーションを使った簡易なもの。
それだけに、来場者に対してどうアイキャッチを図り、足を止めていただくか。
どういった会話でサービスに興味を持っていただくか。事前コンテンツの準備と説明員の力が試されます。

今回、本イベント出展の旗振り役として参加し、会場内のステージで行われた50名ほどの観客の前で話す
Dream Pitchでも堂々たるスピーチを見せたT氏は次のように語ります。

「きまったブース仕様の中で、どうしたら印象に残せるか、どう会話のきっかけをつくるか。
その仕掛け作りが、イベント前いちばん頭を悩ませたことでした。
“受け取った人が誰かに話したくなる話題性”というのがイベント出展時においてはとても大切だったと、今振り返って感じます」
そう話すT氏の言葉通り、ブースには話題作りを促進させるような仕掛けがいくつも仕掛けられていました。

その前に、冒頭のQuestionの答え合わせをしましょう。
答えは、「「日本企業が東南アジアでビジネスするための支援」を行う企業のノベルティです。
その企業こそが、ビッグビートです。

約5年ほど前からビッグビートは、Bangkokに拠点を持ち、海外、特に東南アジアへ進出する企業のマーケティング支援をしてきました。
「ピリピリ」という「東南アジアのBtoBマーケティング最前線」をお届けするメディアを自社で運営し、
東南アジア、特に市場・経済の発展の要となるタイを中心に、IT・デジタルのテーマをはじめ、
様々な切り口からBtoBマーケティングの最新事情をお届けしています。



しかしながら、まだまだその認知度は高いとは言えず、今回のイベントでは
「ピリピリ=東南アジアのマーケティングメディア」
「ビッグビート=東南アジアマーケティング支援」
ということを、来場者の方々に認識いただくべく、出展を決めました。

東南アジアに興味関心をお持ちの方々に知っていただくだけでなく、
大きなビジネスチャンスを持ったスタートアップの企業の方々に、東南アジアでのビジネスの可能性を知ってほしい。
そうした想いを具現化できるコンテンツを考えた、とプロジェクトリーダーのT氏は話します。

そんな中で生まれたのが、冒頭のトウガラシ梅茶&七味のノベルティ。
「インパクトとサービスとの親和性」を考えたとき、メンバー満場一致で“これだ!”となったそう。
またノベルティに同封するカードやブースに掲出したバナーにも一工夫。
来場者が思わず気になるようなクイズを入れることで、足をとめるきっかけや、「ピリピリ」のメディアを来訪いただくきっかけを作ったといいます。



結果は、効果バツグン!
バナーや手渡されたノベルティを見て、「なんの会社なの?」とお声がけいただくことも多かったと、T氏はイベントを振り返ります。
一般的に知名度のないサービス・企業だからこそ、まずは疑問を持っていただくことでそこからの会話の広がりを持つことができるのです。

日ごろ、イベント支援として様々な企業のイベントに携わらせていただくビッグビート。
どんな素晴らしい製品・サービスでも、そこに企業としての想いや開発者の気持ち、実現するまでの試行錯誤の日々、
ユーザーに届けるまでの苦悩、そして届いた後の声に対する喜び。
そうした物語があって、はじめて製品・サービスは様々な人の心に届くのだと思っています。
そして、イベントという手法を使ってそれをより多くの人々に届けるお手伝いをするのが、ビッグビートであり広告の仕事であると思っています。

「ビジネスに、物語を。」
それは、イベントのノベルティひとつとっても言えることであると、ビッグビート自身が今回出展する側になって改めて感じたことだと、T氏は言います。



一昨年まで行われていたビッグビート主催のマーケティングイベント、「BigbeatLIVE」でも同じように物語を持ったコンテンツに多く頭を悩ませました。
もちろん会場で配ったノベルティもそのうちのひとつです。
来場者目線で、もらって嬉しいもの、その場の熱量を共有できるもの、もらったあともどこかで役立ててもらえるもの。
そのうちのひとつ、肌触りにこだわった今治製の刺繍ロゴ入りタオルは、何年か後に生まれたばかりの赤ちゃんのおくるみとして使われていました。


「BigbeatLIVE」といえば、オリジナルのビールも作りました。
ビッグビートらいしいピリッとした山椒が効いたオリジナルフレーバーのビールです。


(※オリジナルビールづくりの様子、詳しくはコチラ)

イベント後に参加者全員とカンパイして飲むオリジナルビールの味は格別だったといいます。
そんな様子をSNSで投稿してくださったり、人づてに話をしてくださったり、またあのビールを飲みたい!なんて声もあったとかなんとか・・・
まさに受け取ったひとが誰かに話したくなる”話題性”ですね。
イベントに来てくれた人に、どう感じて、どんな記憶として残してもらいたいのか。
そこを考えることこそが「物語」に繋がるのだと思っています。

一部の方からは、「そんなこと言って!ただお酒が好きなだけでしょ!」なんて声も聞こえて来そうですが・・・
否定はできません、おそらくただただオリジナルのビールを作りたい!というビッグビートの代表含め担当社員の私情も思い切り入っていたことでしょう(笑)

好きこそものの上手なれ、ではないですが、好きという強い気持ちもまた、誰かの心に届く物語をつくるひとつの要素になるのではないかと思うのです。

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