社長コラム 2024.10.30 旅する広告屋 Think Local & Go Global !

私は、高知新聞の不動産広告と地図を見ることが好きな、珍しい(?)小学生でした。

半世紀前の地方新聞の不動産広告は、今時のそれとは異なり、実にシンプルです。

多くは、土地の売買に関するもので

『高知市竹島町 120坪 480万 南西角地 陽当たり良好!』

みたいな案内枠が並んだ、すでに絶滅したタイプの広告。

小学生が想像出来る金銭(お小遣い)とは桁違いな金額感と、街によってその価格がずいぶん違うことが不思議で、

「母ちゃん、ここはどおいて高いがぜ?(なぜお高いの?)」

みたいな質問をしたようです。

母親は「息子は、地図と不動産広告見るのが好きなので将来はそっちの方に行くかも?」と思っていたかもしれません。


(あの頃のハマロ)


新卒で入社した広告会社では、最初【リアルエステート担当】に任命していただきました。(子供の頃の嗜好は関係ない)

「リアルエステート!カッコええ響き!けど、それなに??」

おバカな私はリアルエステートの意味を知りませんでした。

不動産会社のクライアント担当で、土日にマンションのモデルルームの運営を手伝ったり、日経新聞の不動産広告の営業を担当しました。

時は1980年代終盤、世はまさに不動産バブルに突入した頃でした。

ただ、投資的な意味で不動産に興味があったわけではなかったし、不動産関係の広告の仕事はあまり好きになれなかったので、当時どんどん増えていた海外旅行業界へのセールスに切り替えました。

その頃、旅行関係のメディアは紙モノが中心で、新聞や雑誌への広告掲載そしてメインはパンフレットの制作です。アメリカ、ヨーロッパ、アジア、それぞれの地域別にそこそこ豪華で分厚いパンフレットを何万部も印刷するのです。

校正や細かな作業は苦手ではありましたが(そこはパートナーさんにご協力をいただき)、数多くの旅行パンフレットを日本中に届ける仕事は、自分自身が旅しているような気分にもなり、楽しかったですね。


地図を見るのは、半世紀以上経った今でもずっと好きです。

その流れで旅をすることが大好きで、振り返れば、旅は自分の人生の節目を形成しています。

二十歳の初アメリカ大陸。就職せずに(出来ずに)逃げたインドから東南アジア。

その日の寝床は宿のフロントで「Do you have a room tonight?  」

ドミトリー(相部屋とか大部屋、たまに男女混合)のような部屋も、何度も体験しました。





少し大人になってからは

・ハワイの島巡り
・アメリカ大陸数千キロのドライブ
・セントアンドリュースへのゴルフ旅
・ドイツアウトバーンを無制限速度で走る
・パリでアパート借りて暮らしてみる

など、そこそこ時間とお金がかかる旅も経験しました。









先日、子供用の地球儀と、国旗や通貨などが載っている世界基本データ図鑑を買いました。

朝のBS放送のグローバルニュースで見た知らない国や街を、地球儀で場所を探して、図鑑でどんなところか調べています。

戦争や内紛、自然災害や疫病など辛いニュースが多く、異国の地を想ってただワクワクした子供の頃とは少し違いますね。

「早く戦争や紛争が終わりますように!」

と願うだけでは変えられないことも知ってしまったからです。

世界の観光地のいくつかは、そんな争いの歴史や異常なまでに権力に執着したリーダーにより造られた、象徴的な建物や芸術文化であったりします。

そんな歴史や大人の事情も併せて、これからも旅を楽しみます。

2024年10月 ハマロ

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