社長コラム 2022.07.12 一張羅が変わってもこだわりは変わらず-ライバルは007!-
少し昔、ほぼ100%スーツにネクタイで働いていました。
どんな猛暑の最中でも、クライアント様と会う際には必ず上着、ジャケットを着る。
「ワイシャツは下着だから!」などと古い英国紳士を気取ってみたものの、流れる汗はジャケットからも滲み出て、ひと夏でスーツはカピカピになることも。。。
クールビズが喧伝された際も「アドマンたるもの半袖シャツはクールでない!」と突っ張っておりました。
スーツスタイルには10代の頃から憧れていました。
初めてスーツを買ったのは高校3年生の時です。
姉の結婚式があり、これはチャンス!と思い母親に「学生服やのうて、スーツで出たい!」と懇願しました。
『ほんなら大丸に買いに行こうかね』と母。
母はきっと黒い礼服を想像していたと思います、しかしそんなのは欲しくない。
1980年頃流行が始まったいわゆるDCブランドのスーツが欲しかったので「一緒に行かんでもえい、自分で買うて来るき、お金ちょうだい!」
高知では当時はDCブランドとは言わず、ヨーロピアンという謎の呼び方をしてました。
その手のブランドを扱う『メンズショップ青山』というお店がありました、今思えば無茶ベタな名前です(笑)
そこで『オム』とよばれていたコムデギャルソンのグレーの3ピーススーツを買いました。
18の高知の高校生にこのスーツは、恐らくはだいぶイケてなかったと思いますが、自分ではエツクッテました。
*エツクルはレアな土佐弁(室戸岬弁?)で自画自賛する的な感じです。
社会人になった当初、バブル時代とは言えコムデギャルソンのスーツはかなり高嶺(値)の花ではありましたが、仕事をサボって丸井のバーゲンに並び、赤いカードのお世話になりながらも時折は手に入れました。
スーツは歳をとるほど、いや年齢だけではなくビジネスや色んな経験をした大人の男になればなるほどカッコ良くなるのだ!と信じ、ずっと憧れてきました。
見るからに質の良い生地にジャストサイズの仕立て、ノリがたっぷり効いた白いYシャツはもちろん綿100%。
そして、プレゼンや重要な商談、時折謝罪などTPOにあわせたネクタイ選びもビジネスを彩ったものです。
ネクタイをキュッと締めてビジネスモードオン、一仕事終えてちょっと首元を緩めて飲むビールは最高です。
そんなスーツの文化に地球温暖化とさらにはコロナがトドメを刺したようです。
例えば銀行員、バンカーと言えばスーツ姿のイメージが強かったですが、彼らの多くもカジュアルスタイルになりましたね。
最近のイケてる経営者の定番、丸首Tシャツにソフトジャケット、足元はクルブシを出したスタイルは今時の若者の憧れになっていくのでしょうか?
私自身も最近はデニムにジャケットが定番となりましたが、やはりスーツとネクタイをビシッと決めると引き締まった気持ちになります。
でも正直、デニムにノーネクタイの方が全然楽ですね(笑)
コロナを機にスーツ&ネクタイは卒業しようかな、、とも思いましたが、ジェームズボンドがスタイルを変えるまでは私もスーツを追求したいと思っている次第です。
※(左から)はじめて買った『オム』のスーツ、少し昔の100%スーツ時代、最近のデニム&ノーネクタイ