やってみた 2018.04.04 宇宙技術見本市「SATELLITE 2018」レポート 【施工編】

こんにちは、スズキです。
先日ワシントンDCで行われる展示会に出展されるお客様のサポートのため、
1週間のアメリカ生活を経験してきました。

何を隠そう、英文学部だったので読み書きは問題ないのですが、
下町で生まれ育った私、江戸っ子訛りが出るほどの純ジャパ、なんせ英語がしゃべれない!
義務教育レベルのスピーキング力と、サ〇ウのごはんを荷物に詰め込み、体当たり出張の始まりです…

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今回の舞台はワシントンDCのWalter E Washington Convention Center。
「Satellite」という衛星の専門展示会です。

会場はHallA+B。大きさとしては東京ビックサイトの東1~3ホールといった感じでしょうか。

現地の施工会社の方にお聞きしたところ、この会場はアメリカでも小さい方。
大きな展示会だと街ごと展示会なんてこともあるそうです。

施工中の現場に足を踏み入れると…そこは日本ではなかなか見られない風景が見れました。


ハングサイン(吊り看板)がたくさん!

アメリカの展示会では、2feet×2feet(日本でいう6m×6mブースほどの大きさ)以上のブースであれば
ハングサインを掲示することができるケースが多いようです。

ブース上の天井から、ロゴやイメージビジュアルを吊り下げることで、大きな展示会場でもどこにどのブースがあるかがすぐにわかります。
これは来場者も出展社もうれしいですね。


天井から吊るすハングサイン。デザインも様々です。


ちなみにこのブースも天井から造作が吊ってあります。


日本では掲示できない展示会も多いハングサインですが、アメリカで出展の際は、ぜひ使ってみてくださいませ。 
 

床がふわふわ…?!

日本の展示ブースの床といえば、コンクリートの床の上にパンチカーペットですよね。
アメリカの床は、それが、ふわふわなのです!
そのふわふわの正体はこれ…


 
パディング。これを厚手のカーペットの下に敷きこみます。すると上を歩いた時にふわふわ…!

展示会中に立ちっぱなしで足が痛くなる、なんてこともあると思いますが
このふわふわの床はそれも軽減してくれます。

そんなメリットはもちろんなのですが、他にも理由があります。

それは、電気ケーブル。

日本のケーブルは細いものが多いですが、アメリカの電気ケーブルは太めのものが主流。
それを床に這わせると危ないので、ふわふわのパディングで隠しています。
パディング、有能ですね!
 

木工ブースが少ない!

日本では、展示ブースが木材で作られることは多いですが、
アメリカでは使いまわせるシステムや既存資材でつくるブースが多く、日本でよくみられる木工ブースは少ないそうです。
また木工でも、すでに作られた部品を運んで組み合わせる作り方をしています。

アメリカではマテリアルハンドリングが浸透しており、部材の調達や運搬が合理化されているとのこと。
実際、重量に比例して結構な輸送コストがかかることもあり、必要な部材のみを運び組み立てるだけの工法で、施工の時間短縮にもつながっているようです。


 

経師貼りがない!

展示会の木工ブースの壁紙やグラフィックの出力といったら、経師紙を貼ることが多いですよね。

施工会社の方に聞いたところ、経師貼りは日本や中国などアジア圏の一部では主流だけど、
アメリカやヨーロッパではそもそも文化がないから経師貼りという工法も職人さんもいないそう。
(もともと経師とはびょうぶやふすまの表装職人さんを指すようです)

それなら何でやっているの?というと、ボードへの出力や布への出力がその代わりになっています。


わかりにくいけど、紙ではありません。
 

手伝っちゃダメ!

展示会の施工準備中、職人さんたちが作業をする横でパネルの位置が少しずれているから自分で少し直そう、なんてこと、よくあると思います。
(私はあります…)

それはアメリカではNGです!

アメリカでは、何かあったときの責任の所在を明らかにするため、
電気屋さんは電気工事を、施工担当は施工を、統括者は指示を出す、というようにしっかり分担をしています。

それがルールとされているので、場合によっては手を出すとブースを追い出されてしまうことも…
手は出さずに担当者に依頼するのが賢明です。
(正直自分がやったほうが早いしきれいじゃないかと思ってしまうこともありますが!)




施工の段階でこんなにも違うなんて…驚きの連続で脳みそがパンパンになりました。
日本の常識はアメリカの非常識。覚えておいて損はないです。

というわけでPart1 施工編はこれにておしまい。
Part2では当日運営から撤去までレポートしたいと思います。


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執筆:スズキ


(これはフォード劇場の座席です)

お祭りやイベント好きが高じてビッグビートに就職。年間80公演以上の舞台を見に行く観劇オタクで給料のほとんどを観劇資金に費やす。
ミュージカル、ストレートプレイ、小劇場から帝国劇場までなんでも観るが、特に好きなのは2.5次元系(漫画・アニメ・ゲーム原作)の舞台。
クライアントとお話しするのが好きで、セミナー・カンファレンス運営、展示会の施工運営を中心に活動中。
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