ニシタイ 西葛西駅前タイムズ

デザイン 2020.06.19 マーケティングとデザインで未来を変える〜25周年特別企画・第1章 経営に迫られている変化とは~

変わりゆく今と未来を支える「マーケティング」と「デザイン」

代表・濱口です。

今、世界中で大きな変化が起ころうとしています。もうすでに、起こり始めていますね。
私たち自身も、お客様も、パートナーも、それぞれがどうやって今を乗り越えていくか、考えて実践しているところだと思います。

今だからこそ、ビッグビートとして、広告会社として、私たちのすべきことは何かを考えます。そして、どんな未来をつくっていくかを仲間たちと考え、小さなことからでも何かを始めてみる。そんなことを繰り返している毎日です。

 

マーケティングとデザイン


25年前の西葛西時代、現在のビッグビート

ビッグビートは今年の3月で創業から25年を迎えました。この25年の歳月で、オフィスの場所も、当社のメンバーも、いろんなことが少しずつ変わりながら、ここまでやってきました。西葛西の雑居ビルの一角にいた時代から、紀尾井町のオフィスビルにいる今を思うと、場所だけ見れば随分と変わったもんだなぁと我ながら感じています。

ただ、25年間変わらなかったことは何かと考えれば、それは社内で音楽が、しかも私の好きなロックが流れていることと、たくさんの人がワクワクする未来を選んできたことです。

今まで積み重ねてきた経験でうまく進めそうな未来と、少しだけハードルが高いけど成功したら楽しそうな未来、この2つが同時に現れたら後者を選びます。多少失敗してもいいから「今」に留まることなく、より大きく成長できる選択肢を考えるようにしているのです。そうすることで、未来が少しずつ良い方に変化していくと考えます。

創業時からBtoB、特にITの領域に注力して広告ビジネスを行ってきた私たちは、ありがたいことに素晴らしいお客様とパートナーに恵まれ、一定の評価もいただけていると感じています。

では、次の未来はどうしようか。そう考えたとき、今のビッグビートが進もうとしている未来は、「マーケティングとデザインの力で選ばれる私たちになる」ことです。

「マーケティング」とは「 “企業や製品が相手から選ばれる” 状態をつくること」だと定義しています。
選ばれたい相手は誰か、どんな価値を感じて選ばれたいのかを明らかにして、その道筋を立てる。これがマーケティングです。私たち自身のマーケティングでいえば、たとえば Bigbeat LIVE がその1つです。

選ばれたい相手が誰かが定まらず、”多くの人のために” 行う施策は、実は誰にも届いていない、というケースがあります。多くの人から支持されるために行う広く浅いマーケティングや、あれもこれも詰め込んだ欲張った施策を行ってしまうと、すべてが薄く中途半端に終わってしまうのです。

まず誰からの支持を得たいのか、最初に狙うべきなのは誰かが具体的に絞られるほど、相手に届きやすくなっていきます。

例えば、”BtoB企業の情報システム部門の責任者” がターゲットの場合と、”全国に複数拠点があり、従業員が1000名以上で、特に金融系のBtoB企業の情報システム部門の責任者” がターゲットの場合では、そこから導き出されるマーケティングのやり方も全く異なりますね。
最終的に大きな市場を狙っていくにしても、まずどこから攻めていくのかの戦略を立てることがマーケティングなのです。

「デザイン」とは「アイデアに生命を宿すこと」だと定義しています。
「生命を宿す」とは、言い換えれば「実現をする」ということです。形のないアイデアに生命を吹き込んで、具現化することがデザインの役割だと考えています。

形のないものを一から組み立てていくとき、そこには拠り所となるものが必要です。このアイデアが形になれば、人々の間にどんな感動のシーンが生まれるのか…。そのシーンを描くことを、私は「一枚の絵を作ること」だと呼んでいます。

例えば何かの製品開発のプロジェクトで、何人かのメンバーが関わって進めていくとき、それぞれが思い思いのゴールを目指していればうまくまとまらなかったり、そもそも何のためにこのプロジェクトを進めていたのかが見えづらくなってしまうことがあるでしょう。

プロジェクトの基礎にあるアイデアをきちんと形にしていくために、この製品が使われている未来のシーンを描き、メンバーで共有し、共感を得られて初めて、同じゴールを見据えて進んでいくことができるのです。そしてようやく完成したものが、1つのデザインとして世に出ていくことになります。

私たち広告会社は、特に企業のプロモーションの領域で、様々な形に落とし込んだデザインを提供しています。デザインは、広告会社の仕事のど真ん中です。企業の経営やマーケティングを理解し、それをどうやって形にして相手に届けるか、というコミュニケーションの設計をするときに、このデザインが非常に大きな力を発揮します。

私たちも広告会社として、特にデザインの機能ではプライドを持って、企業の経営の役に立てる存在でありたいという思いは変わりません。これからも突き詰めてやっていきます。

 

企業の文化・風土と経営


ビッグビートの理念や「らしさ」を記している冊子の最初の言葉

2020年の幕が明けたばかりの頃は、これほど大きな変化が起こるとは、誰もが思ってもみなかったことでしょう。

業務の性質上、リモートワークが可能な企業は率先してその環境を整え、会社以外の場所で仕事をすることや、オンラインで打ち合わせをすることが当たり前に行われています。この働き方は、多くの企業でこれまでも「できない」ことではなく、「やってこなかった」ことでした。

こうなってくると、1つの場所に全員が集まれる大きなオフィスを構える、というこれまでの企業の在り方が今後も続いていくのだろうか…という1つの疑問も生まれます。こうした「当たり前」の認識が変わり、新しい気づきが生まれているのが、今この瞬間だと感じています。

一方で、同じ企業に勤めている人間が、全く違う場所で働いていることで、その企業の “文化” や “風土” への共感が生まれにくくなっていると感じています。その企業 “らしさ” を感じられる機会が減っていると思うのです。

当社にも、4月からフレッシュな新入社員がやってきました。これからビジョンやミッション、 “ビッグビートらしさ” を伝えていくのにどうすればよいのか、私自身も悩んでいるところです。

これまで長く働いてきたメンバーにとっても、オフィスは私たちの文化が表れた場所です。私はそこに置かれているもの1つひとつや、そこに集まった人たちがつくり出す空気にも、ビッグビートらしさがにじみ出ているものだと感じます。ワンフロアに社員が集まっていること、仕切りがなくオープンなミーティングスペースがあること、冷蔵庫には常に缶ビールが常備されていることなんかも当社の文化の一つです。

そして、この文化や風土は経営の土台となるもの。企業にとっての善悪の判断基準にもなります。文化を伝えることにも、デザインの力は非常に有効だと考えています。

企業の経営も、国の経営も、やることは同じです。これから進む方向や今注力すべきことを決め、そこに共感を生んで、みんなが同じゴールを目指して進んでいく。
進む方向を決めることがマーケティングで、共感を生むために必要なのがデザインです。

もし、どこに進むのかがわからない、またそこに共感が無い状況になれば、対立や無関心が生まれてしまいます。これが社会の批判や、企業の不満へとつながってしまうのです。家族や友人との会話、SNSでのコミュニケーションにそんな批判や不満が表れているのを見るのは、あまりいい気分はしませんね。

今置かれている状況があり、そこからゴールを設定し、徹底的に注力するポイントを決めて、1つずつ順を追って進めていくことが、これからの時代を強く戦って生き残っていくために必要だと思います。

 

トップリーダーに求められるもの


当社の壁には、数々のトップリーダーの言葉が掲載されている

こうした時代だからこそ、トップリーダーたちは「何をするか決めること」を迫られています。裏を返せば、「やらないことを決める」ということでもあります。ベースとなるビジョンや文化のもと、少し先の未来を見据えて、今何をすべきかを具体的にして、施策に優先順位をつける。これがトップリーダーのやるべきことだと考えます。

特に優先順位をつけることには、難しさを感じる人も多いと思います。前例や成功体験だけに頼ってしまうと、本当に必要な判断が下されないケースもあります。正解のわからない中で判断をすることに、恐れを感じることもあるでしょう。ついつい全部やりたい、同時にやりたい、と考えてしまうことがあると思います。

しかし、先にも述べましたが、多くの人や多くの結果を求めて動こうとするほど、今一番必要としている人に届きづらくなってしまいます。結局、誰のためにもならない中途半端な結果に終わってしまうことが多いのです。

そこに必要なのは、自分の中の常識を疑うことです。

これまで当たり前のものとして、「やるべきこと」だと理解されていたことは、本当に今すぐに必要なことなのでしょうか。これまでの常識は、今この瞬間にも適用させるべきなのでしょうか。

繰り返しになりますが、施策に優先順位をつけることがマーケティングです。そして、その施策に込められた想いやどんな結果につながるのかを端的に示したものがデザインです。

残念ながら、日本のトップリーダー・経営者の中で、マーケティングとデザインの必要性を肌で感じている人は、それほど多くないように思います。「社員に向けてきちんと言葉にして伝えれば、思った通りの意図で届くだろう」と考えている経営者も多く、現場とのギャップが生まれてしまう場面も多々見受けられます。

それと同時に、企業のマーケターにもデザイン、特に「一枚の絵を作ること」の重要性があまり理解されていません。

マーケティングとは何か?という点ではある程度理解があり、その成果を求められますが、トップリーダー・経営者と同じ目線に立って、彼らの考えていることを理解し、共感するまでには至らない人が多いでしょう。
例えば、経営層にクリエイティブを見せたときに、「こういうことじゃないんだよね」と言われてしまうのも、それが原因の1つかもしれません。

私も1人の経営者として世の中の情勢を見渡して、自社の社員やお客様・パートナーと共にワクワクする未来をどうすればつくっていけるのか、手探りながらも順番を決めて、1つずつ実践しているところです。
社会がどう変化していくのか、そしてそのとき、企業や組織として、個人として何が求められて、何を変えていくべきなのか。

今年に入ってから、何名かのトップリーダーたちと対談をする機会があり、彼らの発想や経験からも学ぶところがありました。

世の中の変化に対して、マーケティングやデザインはどんな効力をもたらしていくのか。
次章では、「マーケティングとデザインで未来を変える」をテーマに、元高知県知事 尾﨑正直さんとの対談模様をお届けします。
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