社長コラム 2018.09.26 ロックな生き様?
『ロックな生き様』ってどんな生き方なのかを考えてみました。
そもそも、『演歌な生き様』とか『ジャズな生き様』とはあまり言わないのに、なぜ音楽の一ジャンルであるロックはとかくそんなように使われるのでしょう?
私は、40年以上もずっとロックを聴き、さらにはBigbeatという名前の会社を営んでおります。
『Big Beat』―現在はテクノ系の音楽ジャンルの名称ですが、1950年代から60年代初頭はロックンロールという意味でした。翻訳サイトでBig Beatと入力すると『ロックンロール』と訳される場合もあります。ちなみに、あのビートルズがデビュー間もない頃のツアーのタイトルのひとつは『Big Beat』でした。
リバプールにて撮影
恐れ多くもそんな語源、Bigbeatを社名に冠する会社です。『ロックな生き様』とは何かを考えなくては、と思いこのコラムを書いております。
・・・・・
人生でロックに出会ったのはもう半世紀近くも前、1970年代。実家には、ボロ屋に似合わないほど大きなステレオがありました。犬とスピーカーのロゴのやつだったように記憶しております。父親がバタやん(田端義夫さん)、母はひばりさん、四歳上の姉は当時のアイドル、にしきのあきらさんなどを、そのステレオの大きさの割には、慎ましい音量で聴いていたような覚えがあります。
あれは、中二になる前の春休み頃。高知県のど田舎とはいえ、家が揺れるくらいの音(今思えば多分そんなでもない)で聴いてみたのは、借り物のレッド・ツェッペリンの1stアルバム。
レッド・ツェッペリンの1stアルバム。当時はLPレコードでした。
針を落として、シャリシャリシャリというノイズからギターのリフになぜか背中から脳天突き抜けるものを感じました。(単に コードE 一発の音)
当時で2千円くらいしたLPレコードは恐ろしく貴重で、悪友たちの間で貸し借りして聴いたのは、ビートルズ、ストーンズ、フリー、サンタナ、ディープパープルなど。
歌詞の意味はおろか、バンドのバックグランドも社会的な主張もわからない。カッコつけたくて背伸びして聴いていた面もありますが、エレキギターにとてつもなく惹かれました。
なかでもディープパープルのライブアルバム1曲目のハイウエイスターという曲のギターを弾いてみたい!という衝動にかられたのです。レコードで音は聴けても、どうやってあの音を出しているのかまったくもって想像がつかなかったのですが、同じギター、フェンダーのストラトキャスターがあれば、あの音が出せる!と信じて父親に交渉しました。
40年以上前のど田舎では、ロックは不良の音楽。エレキギターを弾くなどは、もうほぼ犯罪行為です。しかし、なぜか理由は不明ですが比較的すんなりそのギター『フェンダーストラトキャスター』を手にいれることができました。14歳の時です。(決して裕福な家庭ではありませんでした)
42年経てまだエースギター
ロック的でない音楽はあからさまに嫌悪しつつ、ずっとロックに憧れてプレイしてきました。
(陰ではこっそりと、ユーミンのライブにいったり、いまでは西野カナを聴きながら)
自社主催のイベント『Bigbeat LIVE』でのテーマ曲は、昨年はヘルタースケルター(ビートルズ)、今年はサマータイムブルース(フー)。 ここだけは譲れない演出でした(笑)。
自分自身のロックヒストリーを語りたいのではありません。ここまで長くロックに傾倒して『ロックですねぇ』とか 『ロックな生き様!』って実際どんなことなのか?を考えてみたのです。自分の答えはシンプルなものでした。
・・・・・
先日、大好きな女優さんの一人である樹木希林さんの訃報があり、生前のインタビューなんかをTVでみて、『おお、この人、ロックな生き様だな! 旦那さんよりずっとロックだ!』と思いました。このコラムを書くきっかけでもありますが、なぜ彼女の生き方がロックだと思ったのか、を考えてみたのです。
それは、「私は、」という主語で話すところ、そしてその「私は、」という発言と行動がブレていないように感じたことです。よく使いがちな、「日本人て○○だよね」とか「芸能界って○○だから」みたいな言い方をされていません。
ビジネスマンが、何気なく使うフレーズ「うちの会社ってさ」っていうのはロックではないなぁ、と思います。若いころ、ちょいちょい出会ったあまり好きでないオトナのありがちな発言は「ウチの会社って○○じゃない?それじゃだめなんだよ!俺に言わせりゃ○○じゃダメなんだ!」というもの。そしてそんなオトナは議論を延々繰り広げた結果、行動をしません。
そんなことを思い出しながら、「日本人は」とか「うちの会社は」とか「彼らは(They)」みたいな、はっきりしない主語を多用することはロック的でないと、私は勝手に決めて『ロックな生き様』を定義しました。
ロックな生き様とは
『私(I)』を主語に話をして
『ブレずに』
『ひとつのことをやり通す』
そんな生き方、生き様が『ロック的』ではなかろうか、と独りごちする次第です。
『Bigbeat LIVE』よりマーケティングや経営テーマの記事が続く中、濱口のこのような散文コラムにお付き合いくださいましてありがとうございます。
これからも、ずっとキープオンロケンロールで、Bigbeatなリズムを刻んでいく所存です。
Bigbeatの社内ロックバンド「THE ニョクマムズ」(現在活動休止中)
そもそも、『演歌な生き様』とか『ジャズな生き様』とはあまり言わないのに、なぜ音楽の一ジャンルであるロックはとかくそんなように使われるのでしょう?
私は、40年以上もずっとロックを聴き、さらにはBigbeatという名前の会社を営んでおります。
『Big Beat』―現在はテクノ系の音楽ジャンルの名称ですが、1950年代から60年代初頭はロックンロールという意味でした。翻訳サイトでBig Beatと入力すると『ロックンロール』と訳される場合もあります。ちなみに、あのビートルズがデビュー間もない頃のツアーのタイトルのひとつは『Big Beat』でした。
リバプールにて撮影
恐れ多くもそんな語源、Bigbeatを社名に冠する会社です。『ロックな生き様』とは何かを考えなくては、と思いこのコラムを書いております。
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人生でロックに出会ったのはもう半世紀近くも前、1970年代。実家には、ボロ屋に似合わないほど大きなステレオがありました。犬とスピーカーのロゴのやつだったように記憶しております。父親がバタやん(田端義夫さん)、母はひばりさん、四歳上の姉は当時のアイドル、にしきのあきらさんなどを、そのステレオの大きさの割には、慎ましい音量で聴いていたような覚えがあります。
あれは、中二になる前の春休み頃。高知県のど田舎とはいえ、家が揺れるくらいの音(今思えば多分そんなでもない)で聴いてみたのは、借り物のレッド・ツェッペリンの1stアルバム。
レッド・ツェッペリンの1stアルバム。当時はLPレコードでした。
針を落として、シャリシャリシャリというノイズからギターのリフになぜか背中から脳天突き抜けるものを感じました。(単に コードE 一発の音)
当時で2千円くらいしたLPレコードは恐ろしく貴重で、悪友たちの間で貸し借りして聴いたのは、ビートルズ、ストーンズ、フリー、サンタナ、ディープパープルなど。
歌詞の意味はおろか、バンドのバックグランドも社会的な主張もわからない。カッコつけたくて背伸びして聴いていた面もありますが、エレキギターにとてつもなく惹かれました。
なかでもディープパープルのライブアルバム1曲目のハイウエイスターという曲のギターを弾いてみたい!という衝動にかられたのです。レコードで音は聴けても、どうやってあの音を出しているのかまったくもって想像がつかなかったのですが、同じギター、フェンダーのストラトキャスターがあれば、あの音が出せる!と信じて父親に交渉しました。
40年以上前のど田舎では、ロックは不良の音楽。エレキギターを弾くなどは、もうほぼ犯罪行為です。しかし、なぜか理由は不明ですが比較的すんなりそのギター『フェンダーストラトキャスター』を手にいれることができました。14歳の時です。(決して裕福な家庭ではありませんでした)
42年経てまだエースギター
ロック的でない音楽はあからさまに嫌悪しつつ、ずっとロックに憧れてプレイしてきました。
(陰ではこっそりと、ユーミンのライブにいったり、いまでは西野カナを聴きながら)
自社主催のイベント『Bigbeat LIVE』でのテーマ曲は、昨年はヘルタースケルター(ビートルズ)、今年はサマータイムブルース(フー)。 ここだけは譲れない演出でした(笑)。
自分自身のロックヒストリーを語りたいのではありません。ここまで長くロックに傾倒して『ロックですねぇ』とか 『ロックな生き様!』って実際どんなことなのか?を考えてみたのです。自分の答えはシンプルなものでした。
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先日、大好きな女優さんの一人である樹木希林さんの訃報があり、生前のインタビューなんかをTVでみて、『おお、この人、ロックな生き様だな! 旦那さんよりずっとロックだ!』と思いました。このコラムを書くきっかけでもありますが、なぜ彼女の生き方がロックだと思ったのか、を考えてみたのです。
それは、「私は、」という主語で話すところ、そしてその「私は、」という発言と行動がブレていないように感じたことです。よく使いがちな、「日本人て○○だよね」とか「芸能界って○○だから」みたいな言い方をされていません。
ビジネスマンが、何気なく使うフレーズ「うちの会社ってさ」っていうのはロックではないなぁ、と思います。若いころ、ちょいちょい出会ったあまり好きでないオトナのありがちな発言は「ウチの会社って○○じゃない?それじゃだめなんだよ!俺に言わせりゃ○○じゃダメなんだ!」というもの。そしてそんなオトナは議論を延々繰り広げた結果、行動をしません。
そんなことを思い出しながら、「日本人は」とか「うちの会社は」とか「彼らは(They)」みたいな、はっきりしない主語を多用することはロック的でないと、私は勝手に決めて『ロックな生き様』を定義しました。
ロックな生き様とは
『私(I)』を主語に話をして
『ブレずに』
『ひとつのことをやり通す』
そんな生き方、生き様が『ロック的』ではなかろうか、と独りごちする次第です。
『Bigbeat LIVE』よりマーケティングや経営テーマの記事が続く中、濱口のこのような散文コラムにお付き合いくださいましてありがとうございます。
これからも、ずっとキープオンロケンロールで、Bigbeatなリズムを刻んでいく所存です。
Bigbeatの社内ロックバンド「THE ニョクマムズ」(現在活動休止中)