Bigbeat 2023.06.29 ”柔軟性”がイベント満足値を上げる


皆さんは、ビジネスイベント(※)に申し込む際はどのデバイスから登録することが多いでしょうか。
(※)企業主催のカンファレンスイベントやセミナーなど

オフィスでPCを立ち上げて、メールを確認した際に目に入ったメルマガからの登録でしょうか。
もしくはモバイルでSNSを眺めていた際に表示されたSNS広告からでしょうか。
それともカフェでタブレットを使って仕事の調べものをしていた際に偶然目にしたバナー広告からでしょうか。

近年、特にコロナ禍を経て、オフィスでの就業やPCを開いて仕事をする、という当たり前が当たり前でなくなり働く場所や端末に縛られない自由な働き方を選択できるようになりました。
出先でもモバイルがあれば、オンラインミーティングを気軽に実施できるようになり、社外秘でオフィスからしか見られなかった重要データも、クラウドを介することで自宅でも閲覧できるようになり、そうした情報を扱う部署の方々の在宅勤務を可能にしました。

ビジネスの世界において、そんな目まぐるしい変化がこの5年ほどで起こりました。
それはビジネスイベントの世界にとっても例外ではありません。

それまでオフライン・対面での開催が一般的だったイベントは、コロナ禍での緊急事態宣言や密回避の風潮に、オンライン開催を主流とする流れに舵をきりました。
しかし、変わったのはそうしたイベント自体の形態だけでなく、先にも述べたようにイベントに参加する「ビジネスの世界に身を置く人々」の環境も大きく変わりました。

ここにこんなデータがあります。




ビッグビートのサービスであるイベントプラットフォーム「B-square」を使って開催された同じイベントでのコロナ前/コロナ禍のイベント申し込みの際の申し込み端末情報を割り出したグラフです。
コロナ前は半々だったモバイルからの申し込みが、コロナ禍になって割合を高めていることがわかります。1年で10%も割合としては増えている計算になります。


しかしながら、それを開催年ではなく、イベントの参加対象者別に見た際にはどうでしょうか。
 


こちらは2022年に開催されたふたつのイベントでの申し込み端末情報をグラフ化したものです。
IT業界向け、特に情報システム部門の方々をお招きしたイベントでの申し込み端末がデスクトップとモバイルがほとんど半分半分なのに対し、
製造業界、設計者や開発者の方々を対象にしたイベントでのグラフは、デスクトップからの申し込みが圧倒的に多いのがわかります。

イベントの参加者のニーズは、時代の流れや世の中の変化によって非常に変動的、そして業界や職種など働く環境によって多岐にわたります。
だからこそ、イベントを主催する側はその変化や求められるニーズに対し、より柔軟に応えていくことが強く求められます。

コロナ禍で国や政府が外出自粛を呼びかける中、オンラインイベントへのニーズの高まりを予期して、ビッグビートは、それまでオフラインでのリアル開催にて多く活用いただいていた自社開発イベント&セミナーの管理システム「B-Square」を基盤としたオンラインプラットフォーム開発へと舵を切りました。
そこには、コロナ禍の自粛ムードの中でも、なんとかして顧客に情報を届けたいという、クライアント担当者の方々の熱い要望がありました。
営業や事務局、時には実際にシステムを開発しているWEBチームのエンジニアも加わり、より要望に適った、“イベントで実現したいこと”が達成できるシステムを開発すべく取り組みました。
システムを使って実際にイベントを主催されるクライアント企業と、システムを開発するエンジニアとが直接話をしてその要望を伺わせていただきカスタマイズしていく。農産物でいうところの「この人がつくりました!」といった“生産者の顔が見える”ところが、この「B-Squareシステム」における柔軟性の根幹であると思っています。
その柔軟性を維持することこそが、ビッグビートがクライアント企業との直取引にこだわる理由でもあります。

オンライン開催を決めたとあるイベントで、「きっとオンラインイベントでは自宅で仕事をしている人がモバイルから申込&参加することも多くなるだろう」そんな推測から、さらなるカスタマイズもおこなわれました。
例えば今までマイページからPDFを開くという仕様だったものを、QRコードをメールへのURL埋め込みでチェックインできるようにしました。
そうすることで、モバイルユーザーが多いだろうという仮説に対し、デスクトップからであれば特に手間でもないマイページからのログインも、一度に見られる情報量が限られるモバイルで見た際にはそのスクロールやクリックしなければならない数が大きな障壁となるのではないかと推察したのです。

「プラットフォームの仕様に合わせてイベントをカスタマイズして欲しくない。主催企業がイベントで成し遂げたいことや要望、参加者のニーズに合わせて、プラットフォーム自体をカスタマイズすることで、より成功の形に近づけるご支援ができると思っています」
と、「B-Squareシステム」を使って事務局サービスを提供する、事務局メンバーの1人は言います。

PCやモバイル、タブレット、ビジネスで活用されるツールは日々進化しています。
例えばこうしたデバイスだけではなく、ブラウザやアプリケーションなども何年か前と比較しても格段に選択肢が増えています。
どんな人たちが、どんなところから情報を得て、どの端末から申込をして、イベントでどんな情報を得たいのか。
時代の流れや参加者のおかれている環境、それら様々なニーズに対して柔軟に対応していくことで、主催企業や参加者にとってのより高い満足値に繋がるのではないかと思っています。

筆者自身は今回モバイルが増えていたことに驚きを感じましたが、代表の濱口の感想は「意外にモバイルが少ない」というものでした。
受ける印象は人によっても様々、千差万別ですね。
「スマホ申し込みが少ないのは、きっと老眼の人が多いからだ!(※)」と濱口は推察していたようですが、(それは自分だけなのでは?)と心の中で思った筆者でした。
(※)あくまで濱口個人の感想です

執筆 小塚

 

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