Bigbeat 2020.06.03 社内初のコピーライター誕生ストーリー|「言葉のデザイン」でクライアントに価値あるクリエイティブを
「ビッグビートの部屋~PEOPLE~」へようこそ
仕事もプライベートも楽しむビッグビート社員たちのウラ側(オモテ?)を、ちょっぴりお見せするコーナーです。
(注)時々マニアなネタも飛び出します
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Today’s ~小笠原の部屋~
「考えて行動するよりも、まずやってみて学ぶ方が好きなんです」 と話す、アカウントチーム・小笠原(通称・ビッグビートの太陽!)。
営業職に従事する彼女は「コピーライター」という肩書きも持つ。これは、「自分の『言葉』でクライアントから選ばれたい」という言葉への想いとチャレンジ精神からうまれた、全く新しいポジション。
小笠原がコピーライティングに寄せる想いと抱負に、ニシタイ編集部が迫ります!
営業部で抱き続けた「コピーライターになりたい」という想い

――ビッグビート での仕事は?
小笠原:
今年の4月で入社5年目になります。アカウントチームの営業として、クライアントのイベントや制作物のお手伝いをしています。
加えて、この3月からは「コピーライター」という社内でも初の肩書きで、ニシタイ内で「言葉のデザイン」に関するコンテンツ の執筆などをしています。
――これまで会社になかった「コピーライター」を目指したのはなぜ?
小笠原:
「言葉で何かを伝える仕事をしたい」という想いがあったからです。この想いは、私自身が広告に関わりたいと思ったきっかけでもあります。
小さい頃から本が好きで、高校までは小説家を目指していました。
たとえば、ある小説を読んでいると印象的な部分がありますよね?しかし同じ作品であっても、心が動く場所は人それぞれ異なります。どうしてそういうことが起こるのか、または起こせるのか?そうした興味から、文学と心理学の両方がある大学へ進学し、「言葉とこころの関わり」を学びました。
――「言葉」を文学、「こころ」を心理学でそれぞれ深めていった。
小笠原:
言葉がもつ音や印象は、受け手に影響を及ぼします。
たとえば「ふ」は、軽い・柔らかいといった印象をもちますよね。これを音象徴(Sound symbolism)というのですが、言葉そのものが持つイメージは表現にあらわれると感じています。
キャッチコピーは膨大な情報を短いフレーズに凝縮する必要がありますから、どんな言葉を選ぶのかによってデザインにも強く影響します。
企画書の文章、タイトルやテーマなど、短い言葉で伝えることはずっと意識してきました。次第に、「自分の言葉で選ばれる」というところを強くしたい、という想いが強くなっていったんです。
デザイン視点でディズニーを視る

――仕事以外で好きなこと、夢中になっていることは?
小笠原:
ディズニーとバスケです。
――まずはディズニーについて。夢中になったきっかけは?
小笠原:
私は三重県出身なのですが、小さい頃から母に連れられて年1~2回ペースでディズニーリゾートにいっていました。ディズニー好きが高じて、上京してからは30分くらいでディズニーに通える場所に住んでます(笑)。
また、当時は家でもディズニー作品をよく観ていて、映像の中の世界に入って興奮する気持ちを今でも覚えています。
――メディアが変わっても圧倒的な世界観がある。
小笠原:
ディズニーは世界観を徹底してデザインしていますね。
たとえば「ミッキーの家とミート・ミッキー」という、ミッキーとグリーティングできるアトラクションがあるのですが、家の中には、かわいい家具はもちろんのこと、デイジーからの留守電やプルートの寝床など、ミッキーの生活が伝わるような作り込みが細部までなされています。
大人になるにつれて、こうしたディズニーがメッセージを伝えるためのやり方に関心が向くようになりました。
――メッセージを伝える方法としてのデザインですね。
小笠原:
ディズニーは、アトラクションの待機エリアにも世界観のデザインが徹底されています。細部にまでしっかりと表現されているのを見て、ディズニーが伝えたいメッセージや感じてもらいたいことがあるんだ、というのが徐々にわかるようになってきました。
これらの工夫は仕事でも参考にしていて、イベントでお客さんをワクワクさせるための方法としてストックしています。
映像作品でも世界観の作り組みがスゴいです。
私の大好きな作品に『美女と野獣』があるのですが、ここでは主人公・ベルのキャラクターが、彼女の置かれた環境や心情を仔細に描くことで深みがでてくるようにデザインされています。
こうした方法は、クライアントの要望や特徴を、わかりやすくキャッチコピーで表現するプロセスにも通じるように思います。
芯のぶれないクリエイティブをつくる場合も、まずわかりやすい言葉(コピー)に落とし込んでからデザインに向かうのが有効です。
「試合に出られないキャプテン」の経験と、言葉のデザインの共通点

――ちなみに、もう一つのバスケについて聞いても?
小笠原:
小学4年生から大学卒業まで続けていました。社会人になってからも一年半前に再開し、週1回以上は練習に参加しています。
バスケを始めた頃に住んでいた(三重県桑名市の)多度町は、当時5つの小学校すべてにミニバスのクラブチームがあるような盛んな地域で、そのうちの2チームは県大会にも出場する強豪校でした。一方で、私のチームはその中で一番弱かったんです。
中学校は5つの小学校がまとまって一つになっていたのですが、そこで私にとっての二つのターニングポイントとなる出来事がありました。
――「二つのターニングポイント」とは?
小笠原:
一つは、1年生の夏のメンバー選出です。
中学のバスケ部は「県大会優勝」を掲げるストイックな部活で、徹底した食事と衛生管理、土日は一日練習という厳しい環境でした。
私は弱い小学校出身だった分、必死で努力して練習をして、半年後にベンチ入りメンバーに選ばれました。この経験はバスケをする上での土台になりましたね。
もう一つが、2年生の夏のキャプテン選出です。
先生が普段のメンバーとのコミュニケーションの様子をみて、私をキャプテンに選んでくださったのですが、その頃は上手な後輩が入ったこともあり、実はキャプテンといっても試合に出ていなかったんです。
――試合に出られないキャプテン?
小笠原:
はい。試合においてはキャプテンといっても直接的にプレーができないわけです。ですから「コートに立てないからこそできる自分の役割」をひたすら考えました。そこで思い至ったのが「キャプテンとして声を出す」こと。これは誰にも負けない自信があります。
――具体的には?
小笠原:
いいプレイを褒めたり、「相手の何番がきているよ」とか、プレイヤーからはキャッチしにくい情報やアドバイスが中心です。ベンチから見ていると、プレイヤーよりも俯瞰して試合が見れるんです。
監督は戦略のアドバイスをするのに対して、キャプテンが声を出し続けることで、「キャプテンに続こう」と選手の士気を高める効果もあったのだと思います。
――試合も「声(言葉)によるデザイン」で動かせる。
小笠原:
その通りです。
「試合に出られないキャプテン」の経験は今でも大切にしていて、これを仕事に置き換えると、営業がやっていることに近いのではないかと思います。
クライアントがお客様とコミュニケーションをとるために、営業がイベントの設計や制作物といったクリエイティブを通じてお手伝いをする。これってチームが勝利するために、キャプテンが声出しをするのと似ていますよね。
こうしたキャプテンの経験から、「言葉が人と人とのあいだを動かせるのだ」ということを確かにしました。
「チャレンジ歓迎」のビッグビートでの抱負

――営業は色々な表現方法がある一方で、コピーライターは「言葉」の一本勝負ですよね。その上で大切にしていることは?
小笠原:
言葉にとことん向き合って、お客さんにとって価値ある「言葉のデザイン」をすることです。
キャッチコピーに限らず、人と人とのコミュニケーションのなかで「言葉はメッセージをはっきりと相手に伝えられる手段」だと考えています。
演出や絵だけでは、人によって感じ方が違ったり、別の意図で伝わってしまったりと、それだけでは弱い場合があります。そこに言葉が一緒になることで、伝えたいメッセージがより的確に伝わるようになる。
そうした言葉の持つ可能性をいつも追求していきたいです。
――言葉への絶大な信頼を感じます。
小笠原:
最初にお伝えした通り、コピーライターとして連載をスタートさせたテーマがまさに「言葉のデザイン」で、言葉のデザインやその魅力を伝えるワクワクがあります。
一方で、この記事自体が「言葉のデザイン」を体現している必要があるわけで、その意味では非常にチャレンジングでスリリングな試みでもあるわけです。
――そうした挑戦が歓迎されているのもありがたいですね。
小笠原:
はい。ここは好奇心やチャレンジが許される場所ですね。
ビッグビートでは、1年目の社員が社内行事を取り仕切る「マカナイメシ」という慣例があります。それがあまりに楽しくて、私たちの代は2年目になっても、独自のまかないイベントを社内で立ち上げたりしました。
ワクワクや挑戦を楽しめる仲間が、同期を含めて集まっていて、本当に面白い会社です(笑)。
――最後に「言葉のデザイナー」としての抱負をお願いします。
小笠原:
今は社内での発信が中心になっているので、今後はもっとクライアントの案件に向かい、「言葉のデザインで選ばれるコピーライター」を目指したいです。
ゆくゆくはコピーライトからクリエイティブ全般を扱えるようになりたいですね!