Bigbeat 2019.12.13 元・画家のデジタルマーケターが愛する、デジタルとオフラインの世界

「ビッグビートの部屋~PEOPLE~」へようこそ
仕事もプライベートも楽しむビッグビート社員たちのウラ側(オモテ?)を、ちょっぴりお見せするコーナーです。
(注)時々マニアなネタも飛び出します

Today’s ~松本雄亮の部屋~
田舎生まれでポケベル世代の松本は、いかにデジタルに目覚めたのか?
画家で考古学を専攻し、現在はデジタルのプロフェッショナルという異色の経歴の謎に、ニシタイ編集部が迫ります!

 

週末チャージは「ご近所づきあい」



——ビッグビートでの仕事は?

松本:

「デジタル」と名のつくあらゆる業務に関わっています。
専門家としてのクライアント同行から、データ分析やレポート作成時の営業フォロー、自社ウェブページ改善までさまざまです。

——仕事以外で好きなこと、夢中になっていることはありますか?

松本:

好きな「こと」ではありませんが、いま住んでいる目黒が好きですね。住み始めてから10年以上経ちます。
目黒の飲み仲間と飲んだり、大好きな銭湯に行ったりして週末を楽しんでいます。目黒区は銭湯だらけなんですよ。

——地元に飲み仲間がいるのはいいですね。
あの辺りの店はみんな知り合いで、歩いていると必ずといっていいほど誰かに会います。
同じマンションに住んでいる友人がいるんですが、もともとは行きつけの飲み屋で知り合ったんです。あるとき一緒に帰ることになったものの、いつまで歩いても道がわかれないんですよ。いよいよこの先はうちのマンションしかないなというところで、家を訊ねたら「うちもここですよ」と笑。

今では、友人宅で鍋パーティで食材が足らなくなると、僕の家から持ち寄るような仲です。

 

もはや家族以上!? 目黒のゆかいな仲間たち

——飲み仲間の輪は目黒に住んでいるうちに自然と?

松本:

はい。
本当にいろいろな方がいますよ。CMディレクターに会社社長、バー経営者に、仲間に入りたいと志願する20代の若者も。劇団員もいるのでみんなで演劇を観に行ったりもします。

休みになるとみんなで出かけます。レンタカーを借りて深夜から下田へ行きスキューバをしたり、新潟の星峠の棚田に行ったり。最近は三連休があると「どうする?いっちゃう?」って話にすぐなります笑。
この夏には家族を含めて20人ぐらいを引き連れて、三浦海岸の海の家を貸し切りました。もう何でもやってますね。


星峠の棚田

伊豆旅行にて

——もう家族みたいなものですね。仲良すぎません?

松本:

そうなんです、良すぎるんですよ笑。
彼らはプライベートはもちろん、情報交換や仕事の話もできるありがたい仲間です。もう目黒からは離れられないでしょうね。

 

考古学と絵画を結ぶヒントは「ルーツ」にあり

——お話しを聞くとアクティブな印象ですが、昔からそうだったんですか?

松本:

いえ。僕、実はもともと画家なんです。

——画家、ですか?

松本:

テレビ番組の『世界ふしぎ発見』が大好きで、中学時代はノストラダムスの大予言が流行ってましたから、マヤ文明の本を読み漁っていました。そこで大学では考古学を専攻したんですが、文献にあたる時に模写や似顔絵を書くすることがよくあったんです。

そこで趣味でもやるか、と考えた時にまず絵をが思い浮かび、せっかくやるならと「4年後に画家になる!」と目標を決めて独学で勉強をはじめました。
コンクールでいくつかグランプリを取って、上野の東京都美術館に絵を展示してらったりもしたんですよ。

——考古学に絵画のグランプリ…!どんな絵を描いていたんですか?

松本:

こんな感じですね。




ボールペンでの点描が中心で、延々と点を打って陰影をだしてるんです。地味ーですよ笑。
ただそれだけじゃ絵の世界では勝てませんから、日本画の要素を入れて僕なりの技法を考えだしました。

——他者にはない新しい技法のために、どうして日本画に注目したんですか?

松本:

明治から大正にかけて日本人の身体能力が著しく低下したと言われていますが、ナンバ歩きって知っていますか?
かつて日本人は右足を出すと左手ではなく右手を出して歩いていたんです。そうした身体知が西欧の影響で失われてしまった。だから日本らしいものを復活させたいという思いがあったんです。

あとは考古学の観点で、東南アジアの紀元前の入れ墨にも興味があり、その辺りも取り入れました。

——ということは、単なる自己表現ではなく、考古学の延長としての絵だった?

松本:

そういえるかもしれません。何でもルーツを探ることが好きなんです。

たとえば、卒業論文では「直線と曲線の関係」を調べたんです。
直線って角も平面もつくれますよね?でもこれって本来自然には存在しない形なんです。つまり人間が直線という「概念」を発明したわけです。そこから柱や新しい建物も生まれていった。

では、どのタイミングで人類が概念を見つけたのか?その起源は?日本に入ってきたのはいつ? 
と疑問が生まれるので、そこをさらに掘りさげていく。続けていくと、自然と現在につながっていくんです。

さきほどの絵も、実は直線を使わずに曲線だけで書いています。ある意味、論文の研究成果があの絵みたいなものですかね。

——アカデミックな文献をただ読むだけでなく、自分で実際にアウトプットしてみる。

松本:

調べた物をインプットするだけのインテリにはなりたくなかったんです。

当時、広告っていつから始まったんだろうと調べた時期があるんですが、僕が思うに、世界最古の広告は洞窟の「岩絵」なんです。後づけですけど、当時の人間が自分たちの生活の今を未来に伝える手段だったのだと。こうした思いってデジタル広告でもいえることですよね。

 

デジタル時代のマーケティングに求められることとは?



——松本さんは、デジタルにどういうイメージを持っていますか?

松本:

24時間、探究心の赴くままに情報を調べられる面白さに尽きますね。

僕は田舎の人間で、当時はテレビしかなかった。深夜に流れているのはラジオだけ。ビデオも車で借りにいかないと手に入らなかった。その後インターネットが登場して、いつでも情報が手に入れられるのがとにかく画期的でした。

ネット以前の情報は、今の中国ではないですが、国が統制・発信するものだったんです。
広告業界も似たようなもので、どの世界もテレビや新聞社といったインフラが牛耳っていた。だからお金がある会社だけが大きな広告を出せて、お金がないと出せなかった。

そこにネットが登場しGoogleが平等な広告文化をつくったことで、少ない予算で集客できるようになった。まず飛びついたのは個人事業主で、BtoCからマーケットが拡大・発展していきました。デジタルがそれまでのビジネスモデルを決定的に変えたわけです。

——オフラインからオンラインへの動きは海外のBtoCからはじまった、と。

松本:

はい。タイミングは違えど、こうした動きはBtoBでも同じです。

たとえばアメリカのカリフォルニアでイベントやりますといっても、ニューヨークの人は簡単に来られませんよね?ヨーロッパも陸続きとはいえ、国を越えるには距離がある。そこでインターネット会議やSNSといったオンラインが活発になってきます。

日本では、まだオフラインイベントが重要視されていて、ウェブページについても紙の名刺と同じようなものでしょ、という考えがまだ根強く残っています。北海道から東京へ来るのもそこまで大変ではないですから、イベントが有効なのも確かです。

ただ、AdobeやMicrosoftがすでに日本でオンラインマーケティングをはじめていますし、インターネット広告を活用する動きも本格化しつつあります。大きな転換期を迎えているのは間違いないでしょう。

外国で人気の化粧品を調べたいと思った場合も、人をわざわざ派遣して調査すると時間もコストもかかりますが、ツールを使えばネット上の口コミなどのデータがすぐに取れる。これが今の時代です。

BtoBでプロモーションする際も、ターゲットユーザーにコミュニケーションを取っていく中で、デジタルが必ず一つの手段になっています。

——これからのマーケティングに必要なことや松本さんがやっていきたいことはありますか?



松本:

現在のコミュニケーションの方法は何かと問えば、デジタルは外せないと思います。

この前、目黒の友人と食事に行った時も、小学二年生のお子さんがスマホアプリのゲームをやるために、店のWi-Fiを一人でつないでいました。ポケベルやパソコンから入った僕らとは、もう全然違うんですね。

これからの相手はデジタルネイティブな世代。もうこれまでのオフラインイベントだけでは通用しません。
では、デジタルマーケティングのために何が必要かというと、「マーケティングの本質がわかっていること」に尽きます。

きちんとした文章が書けること。製作物の良し悪しがわかること。要は、コピーライティングやアートディレクションといった既存のマーケティング基盤が必須になってきます。

——歴史を知っているからこそ最新の技術も活かせるということでしょうか?

松本:

そう思います。
ビッグビートにはそうした広告やマーケティングのベースがあると思い、転職をしました。同じマーケティングでも、レッドオーシャン状態のBtoCと異なり、これから転換期を迎える日本のBtoBマーケティングには伸びしろしかありませんからね。ワクワクしますよ笑。

——これからやりたいことはありますか?

松本:

一つは「海外に追いつくこと」。とにかくデジタル広告をまずやってみましょうよ、と提案していきたいです。
リスティングでもFacebookでも構いません。やってみるとトラフィックでどんな人が入ってきたかがわかります。そうすれば次の一手が見えてきます。

もう一つは「専門用語をわかりやすく、お客様のわかる言葉に置き換えていくこと」。

たとえば、「検索連動型広告」という言葉は知っていても、理解できていない場合は意外と多いものです。そういう時は、まず言葉を分解します。「検索されて・初めて連動する・広告」と。

では、誰が検索するのかというと、ネットを使う人ですね。その人が検索窓に調べたい言葉を入れ、その言葉を引っ張って表示する。そういう広告なんですよ、といったように。
「仕組み」から伝えていく。広告一つとっても、ルーツをおさえることは大切ですね。

実はこの前つくったクライアント向けの資料でも…、(時計を見る)ってもうこんな時間ですね。

——話が尽きませんが、そろそろ時間のようです。

松本:

あっという間でしたね。
続きは、目黒に場所を移して居酒屋対談ということで笑。
 
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